飲酒運転はビザ更新に影響する?|外国人の在留資格と会社の対応
元警視庁入管法捜査員の行政書士が解説
罰金だけで在留資格を失うことは、通常ありません。分かれ目は「事故があったか」です
「この前、お酒を飲んで運転して、警察に止められました。ビザはどうなりますか」——このご相談は、他の交通違反とは性質がまったく違います。駐車違反のように「反則金を払って終わり」にはならないからです。
ご本人:「罰金を払えば、ビザは今までどおりでしょうか」
会社:「社員が酒気帯びで捕まりました。会社は何かしなければいけませんか」
先に結論を申し上げます。酒気帯び運転で罰金になったというだけで、その日のうちに在留資格が取り消されたり、日本から強制的に出されたりすることは、通常はありません。法律の作りが、そうなっていないからです。
しかし、安心はできません。次の更新申請では確実に説明を求められますし、永住や帰化は数年単位で遠のきます。そして、人身事故を伴って危険運転致死傷罪まで行くと、退去強制の話は「1年を超える実刑かどうか」だけでは判断できなくなります。会社側も他人事ではありません。車を貸した人、お酒を出した人、同乗していた人も、道路交通法で処罰の対象です。
私は行政書士になる前、警視庁で約20年間勤務し、そのうち約10年間は入管法違反事件の捜査に従事してきました。「罰金は前科ではないと聞きました」「不起訴になったと思っていました」——現場でも、事務所でも、何度も聞いた言葉です。その誤解が、後の在留審査で重い代償になります。
「飲酒運転なんて、最近はあまり聞かない」と感じる方もいるかもしれません。ですが、大きな事故に至らないものを含めれば、あちこちで日常的に行われています。
私の経験では、都心の警察署ではあまり扱うことのなかった飲酒運転がらみの事案ですが、東京多摩地区の警察署では、それほど珍しくありませんでした。この傾向は、車社会の地方に行けば行くほど顕著だと思います。また、外国人ドライバーにとっても関係のない話ではありません。実際に当事務所にも、過去に飲酒運転をしてしまった外国人の方から、次回のビザ更新についてのお問い合わせが何度か来ています。
飲酒運転のあとの在留期間更新は、就労ビザ申請サポート(更新・変更)で、社内のアルコールチェック体制や届出の点検は外国人雇用 企業サポート(在留カード確認・期限管理・顧問)でご案内しています。
※本記事は2026年9月時点の法令・公表情報に基づく一般的な解説です。個別の事案は事情によって結論が変わりますので、実際の対応にあたっては最新の公式情報をご確認いただくか、専門家へご相談ください。
目次
この記事のポイント【先に結論】
1.酒気帯び運転と酒酔い運転の違い|2026年7月21日に加わった呼気0.5mg/Lの数値基準
同じ「飲酒運転」でも、法律上は段階が分かれています。ご自身(あるいは社員の方)がどこにいるのかで、この先の見通しが大きく変わります。
そして、2026年7月21日以降は、呼気0.5ミリグラムという数字が一つの大きな境目になりました。0.15ミリグラム以上0.5ミリグラム未満なら酒気帯び運転、0.5ミリグラム以上なら酒酔い運転にあたり、さらに人身事故を伴えば危険運転致死傷罪の判断にも関わってきます。この改正は施行されたばかりですので、少し前に書かれた解説記事は古くなっている可能性があります。
| 項目 | 【酒気帯び運転】 | 【酒酔い運転】 |
|---|---|---|
| 数値の目安 | 呼気1L中0.15mg以上 (この記事では0.5mg未満をこの区分で説明します) |
呼気1L中0.5mg以上、または正常な運転ができないおそれがある状態 |
| 罰則 | 3年以下の拘禁刑 又は50万円以下の罰金 |
5年以下の拘禁刑 又は100万円以下の罰金 |
| 行政処分 | 0.15〜0.25未満:13点(免許停止90日) 0.25以上:25点(免許取消し・欠格2年) |
35点(免許取消し・欠格3年) |
| 反則金(青切符) | 対象外(赤切符) | 対象外(赤切符) |
| 在留審査での重さ | 更新は許可されることが多いが、在留期間が短くなりやすい | 説明の難度が上がる。事故を伴えば別次元 |
出発点は道路交通法65条1項|「酒気を帯びて運転してはならない」
条文は「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない」と定めています。数値の話ではなく、お酒を飲んで運転すること自体を禁じているのが出発点です。ただし、実際に刑罰が科されるのは、次の二つの場合です。
酒気帯び運転とは|呼気0.15mg/L以上の罰則と行政処分(13点・25点)
呼気1リットル中0.15ミリグラム以上(血液1ミリリットル中0.3ミリグラム以上)のアルコールが検出された場合です。法律上は上限が定められていませんが、2026年7月21日以降は0.5ミリグラム以上であれば酒酔い運転の数値要件にも当たるため、この記事では実務上の整理として「0.15ミリグラム以上0.5ミリグラム未満」を酒気帯び運転として説明します。
罰則は「3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金」。行政処分は、呼気0.15以上0.25未満で13点(免許停止90日)、0.25以上0.5未満で25点(免許取消し・欠格期間2年)です。
酒酔い運転とは|2026年7月21日から呼気0.5mg/L以上の数値基準が加わりました
以前は「アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態」かどうか、つまり、まっすぐ歩けるか、受け答えができるかといったその場の様子だけで判断されていました。改正により、ここに数値基準が加わりました。
現在の酒酔い運転は、呼気1リットル中0.5ミリグラム以上(血液1ミリリットル中1.0ミリグラム以上)のアルコールを保有する状態、または、アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態で運転した場合です。
つまり、0.5ミリグラム以上であれば、歩行や受け答えがしっかりしていても酒酔い運転です。逆に、0.5ミリグラム未満であっても、その場の状況から酒酔いと判断されることは引き続きあります。罰則は「5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金」、行政処分は35点で免許取消し・欠格期間3年です。酒気帯びとの差は、刑の上限で2年、罰金で50万円、免許の欠格期間で1年。決して小さな差ではありません。
人身事故を伴う場合|過失運転致死傷罪と危険運転致死傷罪の分かれ目
けが人が出た場合は、過失運転致死傷罪、あるいはより重い危険運転致死傷罪の問題になります。同じ2026年7月21日施行の改正で、自動車運転死傷処罰法も変わりました。
従来、飲酒による危険運転致死傷罪は「正常な運転が困難な状態」という言葉で判断されており、争いになりやすい部分でした。改正により、こちらにも呼気1リットル中0.5ミリグラム以上(血液1ミリリットル中1.0ミリグラム以上)という数値基準が加わり、これを満たせば一律に危険運転致死傷罪の対象となりました(自動車運転死傷処罰法2条1号)。法務省の説明では、体重60キロの方がビール大瓶2本または日本酒2合程度を飲んだ30分後に、この水準に達し得るとされています。
危険運転致死傷罪の法定刑は、人を死亡させた場合が1年以上の有期拘禁刑、負傷させた場合が15年以下の拘禁刑です。飲酒運転が単独の違反で終わるか、人身事故と結びつくかで、在留への影響は桁違いに変わります。その理由は第3章で詳しく説明します。
関連記事:人身事故を起こしてしまった方へ
2.飲酒運転の罰金はいくらか|前科はつくのか、不起訴はあるのか
飲酒運転は青切符(反則金)の対象外です
駐車違反やシートベルト違反などの軽い違反には「交通反則通告制度」があり、反則金を納めれば刑事手続に進みません。これが青切符です。酒酔い運転と、呼気0.15ミリグラム以上の酒気帯び運転は、この制度の対象から外れています。したがって赤切符が切られ、事件として検察官に送られます。
関連記事:反則金を払わないとどうなるか
多くは略式命令による罰金|金額の目安と「前科」の意味
酒気帯び運転で、事故もなく、前歴もない場合、実務上は簡易裁判所の略式命令で罰金となることが多いといえます。金額はケースにより幅がありますが、弁護士事務所の解説などでは、初犯の酒気帯びでおおむね20万円台から40万円台という説明が見られます。数値が高い、事故を起こした、繰り返している、といった事情があれば、公判請求されて執行猶予付きの拘禁刑、場合によっては実刑もあり得ます。
大事なのは金額ではありません。略式命令であっても、これは有罪判決と同じ効力を持つ処分であり、前科として記録されるということです。「裁判所に行っていないから裁判ではない」というのは誤解です。
不起訴に期待しない|飲酒運転で起訴が見送られる余地は大きくありません
交通事件でも不起訴となる例はありますが、飲酒運転については、検察官が起訴を見送る余地は大きくありません。「不起訴になるかもしれないから、会社にも入管にも黙っておこう」という判断は、最も危険です。
関連記事:不起訴・起訴猶予のときの書き方
略式命令書・納付書・行政処分通知は必ず保管してください
略式命令書、罰金の納付書や領収書、行政処分(免許停止・取消し)の通知書。これらは後の在留申請で、「何があって、どう決着したのか」を客観的に示す唯一の材料です。捨てないでください。
3.飲酒運転は在留資格・ビザ更新にどう影響するか|取消し・退去強制との距離
ここが、いちばん誤解の多いところです。順番に整理します。
在留資格の取消し(入管法22条の4)には、通常あたりません
在留資格の取消事由は、条文に限定的に並べられています。中心にあるのは、偽りその他不正の手段で許可を受けた場合や、その在留資格に応じた活動を一定期間行っていない場合などです。「罰金刑を受けたこと」は、そこに書かれていません。ですから、酒気帯びで罰金になったから在留カードを取り上げられる、ということにはなりません。
ただし、間接的な経路には注意が必要です。逮捕・勾留が長引き、就労系の在留資格を持つ方が3か月以上その活動をしていない状態になれば、取消しの土俵に乗る可能性があります。正当な理由があれば別ですが、放置してよい話ではありません。
関連記事:逮捕の当日から、会社は何をすべきか
退去強制(入管法24条4号リ)にも、罰金では届きません
刑罰を理由とする退去強制事由の代表は、24条4号リです。おおまかにいえば、無期または1年を超える拘禁刑(かつては懲役・禁錮と呼ばれていたもので、2025年6月から拘禁刑に一本化されました)に処せられた場合が対象で、刑の全部の執行猶予がついた場合は除かれます。罰金は、この射程に入りません。
逆にいえば、1年を超える実刑となれば、ここに入ってきます。飲酒運転そのものよりも、その先に事故があったかどうかが分かれ目になる理由です。
危険運転致死傷罪まで行くと、入管法24条4号の2という別の退去強制事由があります
ここは誤解が多いところなので、はっきり書いておきます。24条4号リだけを見て「1年以下なら大丈夫」「執行猶予なら大丈夫」と考えるのは危険です。
入管法24条4号の2には、刑期の下限がありません
入管法24条4号の2は、「技術・人文知識・国際業務」「留学」「特定技能」など入管法別表第一の在留資格で在留する方について、自動車運転死傷処罰法2条(危険運転致死傷)や6条1項(無免許運転による加重)の罪などにより拘禁刑に処せられた場合を、退去強制事由として定めています。この規定には、24条4号リのような「無期または1年を超える」という刑期の下限がなく、全部執行猶予がついた場合を一律に除く定めも置かれていません。
そして、第1章のとおり、2026年7月21日の改正で、呼気1リットル中0.5ミリグラム以上のアルコールを身体に保有して運転する行為は、自動車運転死傷処罰法2条1号として一律に危険運転致死傷罪の対象になりました。つまり、この水準で人身事故を起こした場合、就労資格や留学の方の在留の可否は、「1年を超える実刑かどうか」だけでは判断できません。
なお、この24条4号の2の対象は別表第一の在留資格の方です。永住者や日本人の配偶者等など別表第二の方については、この号ではなく24条4号リなどの問題として考えることになります。いずれにしても、事故を伴う飲酒運転は、罰金で終わる単独の飲酒運転とはまったく別の重さで見る必要があります。
飲酒運転後の本当の勝負は在留期間の更新|不許可より「期間が短くなる」が現実です
では罰金で済めば安心かというと、そうではありません。在留期間の更新は、法律上「相当の理由があるとき」に許可される仕組みで、審査には広い裁量があります。素行は、その判断材料の一つです。
実務でよく見るのは、不許可というより、在留期間が短くなるパターンです。これまで3年もらえていた方が1年になる。1年の方が、さらに厳しい説明を求められる。「更新できたから問題なかった」と考える方がいますが、期間が縮んでいれば、それは審査上の評価が下がった証拠です。回数を重ねた場合や、事故を伴う場合には、不許可の現実味も出てきます。
関連記事:追加資料の出し方と期限/不許可になった後、どう再申請するか
永住申請・帰化申請への影響|罰金を納め終えてから5年が実務上の目安
出入国在留管理庁の「永住許可に関するガイドライン」は、令和8年(2026年)2月24日に改訂されました。素行が善良であることの説明では、法律を守り、社会的に非難されることのない生活を営んでいることが求められ、罰金刑や拘禁刑を受けていないことが挙げられています。飲酒運転の罰金は、ここに真正面から当たります。
では何年空ければよいのか。明確な基準は公表されていませんが、実務家の解説では、罰金の場合5年以上という目安が広く共有されています。これは刑法上、罰金を納め終えてから5年を経過すれば刑の言渡しの効力が失われる、という規定が背景にあります。永住を目標にされている方にとって、飲酒運転は少なくとも5年程度の後退だとお考えください。
なお、すでに永住者の方については、2027年4月1日から始まる永住許可の取消制度が気になるところだと思います。入管庁のQ&Aでは、取消しの対象となる法令違反は一定の重大な故意犯に限られており、道路交通法違反は含まれないと説明されています。ただし、1年を超える実刑となれば、罪名を問わず退去強制の問題は残ります。
帰化申請の場合は、そもそも過去5年分の運転記録証明書が必要書類です。交通違反歴は最初から全部見られる前提で、飲酒運転があれば相応の期間を空けるほかありません。
関連記事:「未納がなければ大丈夫」は通りません/サービスページ:永住ビザ申請サポート・帰化申請サポート
「この処分で、次の更新は通りますか」——その見立てだけでも構いません
略式命令書、罰金の納付書、行政処分の通知、そして在留カードをご用意いただければ、いまどの段階にいるのか、次の更新までに何を積み上げるべきかを切り分けてお伝えします。処分が出た直後こそ、打てる手が多く残っています。
4.外国人従業員が飲酒運転をしたとき、会社が取るべき対応|車両提供罪とアルコールチェック義務
企業のご担当者様に、まずお伝えしたいことがあります。従業員が飲酒運転をした場合、処罰される可能性があるのは本人だけではありません。
車両提供罪・酒類提供罪・同乗罪|提供した側も処罰されます(道交法65条2〜4項)
道路交通法65条は、2項で車両の提供を、3項で酒類の提供を、4項で運転を依頼して同乗することを、それぞれ禁じています。罰則は次のとおりです。
社用車の鍵を渡した上司。車で来ていることを知りながらお酒を勧めた同僚。飲酒していることを知りながら「送ってよ」と頼んで助手席に乗った同僚。事情によっては、いずれも捜査の対象になります。ポイントは、相手が酒を飲んでいること、あるいはこれから運転することを知っていたかどうかです。
私の経験からいえば、飲酒運転の捜査で周辺者の立件を検討しないことは、まずありません。運転者が「会社の車で来た」「同僚と飲んでいた」と話せば、そこは必ず調べられます。
外国人従業員の場合、この点はさらに重くなります。同乗した同僚が外国人であれば、その方にも刑事処分がつき、在留資格の話が発生します。一つの飲み会から、複数人分の問題が生まれることになります。
アルコールチェックの義務|白ナンバーの社用車も検知器と1年間の記録保存が必要です
一定台数以上の車を使う事業所には、安全運転管理者の選任義務があり、運転前後の酒気帯びの確認が義務づけられています。2022年4月から目視等による確認、2023年12月1日からはアルコール検知器を用いた確認が必要で、記録は1年間保存しなければなりません。いわゆる白ナンバーの社用車も対象です。事故が起きてからこの体制の不備が発覚すると、会社の責任論は一段重くなります。
解雇の判断は慎重に|雇用の継続と指導記録が、更新申請で本人を支えます
「飲酒運転をした社員は、在留資格が危ないからもう雇えない」という発想は、二重に誤りです。第一に、罰金だけで在留資格が失われるわけではありません。第二に、懲戒解雇が有効かどうかは、就業規則に根拠があるか、業務との関連はどうか、処分が重すぎないかといった観点から個別に判断されます。運転が業務の中核である場合と、そうでない場合とでも変わります。
むしろ実務的には、会社が雇用を継続し、再発防止の指導を記録に残しているという事実が、後の更新申請で本人を支える材料になります。逆に、退職させれば、今度は所属機関の届出や3か月ルールという別の問題が発生します。判断を急がず、まずは事実関係を確認してください。
関連記事:辞めた後、いつまでに動くべきか/14日を過ぎてしまったら
5.元警視庁入管法捜査員の視点|飲酒運転後の更新申請でやってはいけないこと
「書かない」がいちばん危ない|申請書の処分歴欄は「有」です
在留諸申請の様式には、「犯罪を理由とする処分を受けたことの有無(日本国外におけるものを含む。)※交通違反等による処分を含む。」という欄があります。飲酒運転で罰金を受けたのであれば、答えは「有」です。
「バレないのではないか」と考える方がいますが、前提が違います。申請人の処分歴は、入管が確認できる情報です。加えて、申請書には事実に反する記載をした場合に不利益な取扱いを受けることがある旨の注意書きがあります。隠したことが判明した場合、問題は「飲酒運転をしたこと」から「入管に嘘をついたこと」に移ります。後者のほうが、審査上はるかに重いのです。
関連記事:交通違反は申請書に書くべきか
反省は、紙に残っていなければ伝わりません|飲酒運転後の更新申請で揃える書類
窓口で口頭の弁解をしても、審査には残りません。私が更新や上申のお手伝いをするときは、次のようなものを揃えます。
「反省しています」という一文だけの書面は、ほとんど意味を持ちません。何を、いつ、どう変えたのかが、資料で確認できるかどうかです。
申請のタイミング|罰金の納付と行政処分の完了を待てるかどうか
在留期限に余裕があるなら、罰金の納付と行政処分の完了を待ってから申請したほうが、説明はきれいになります。「処分が終わっていて、その後は無事故無違反」という形が作れるからです。ただし期限は待ってくれませんので、逆算が必要です。ここは自己判断せず、早めにご相談ください。
なお、更新の申請中に在留期限が来てしまった場合の扱いは、審査中に在留期限が過ぎたらにまとめています。
6.飲酒運転とビザ更新についてのよくある質問
Q1.罰金を払いました。次の更新は大丈夫でしょうか?
「必ず不許可」でも「まったく問題なし」でもありません。1回の酒気帯びで事故もない場合、更新自体は許可されることが多いものの、在留期間が短くなる例は珍しくありません。事故があった、回数が複数ある、直近の出来事である、といった事情が重なるほど厳しくなります。説明資料を整えて臨んでください。
Q2.会社に知られたくないのですが、言わないといけませんか?
法律上、本人に会社への報告義務があるわけではありません。ただし、多くの就業規則には報告義務の定めがありますし、更新申請では在職証明書など会社の書類が必要になります。免許取消しで通勤や業務に支障が出れば、いずれ分かります。隠したことが後で判明するほうが、社内での立場は悪くなります。
Q3.免許を取り消されました。在留資格にも影響しますか?
免許の行政処分と在留資格は別の制度なので、免許取消しそれ自体で在留資格を失うことはありません。ただし、運転が業務に必要な職種の場合、勤務が続けられるかという実務上の問題が生じます。
Q4.飲酒運転のあと、永住申請はいつからできますか?
明確な基準は公表されていませんが、罰金を納め終えてから5年程度を空けるのが現実的な目安です。その間に、納税や年金・保険料の期限内納付、入管法上の届出といった他の要件を完璧に積み上げておくことが重要です。
関連記事:永住申請と年金の落とし穴
Q5.運転していません。同乗していただけですが、処罰されますか?
運転者が飲酒していることを知りながら、送るよう頼んで同乗した場合は、処罰の対象です(運転者が酒気帯びなら2年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金)。「乗せてもらっただけ」では終わりません。同乗者が外国人であれば、その方の在留資格の問題にもなります。
関連記事:社員が逮捕されたときの初動
7.まとめ|飲酒運転で捕まった外国人が、次の更新までに確認すべきこと
飲酒運転とビザの問題でお困りの方へ
次のような方は、ご相談ください。
問われるのは「その後どう行動したか」です
略式命令書や行政処分の通知、在留カードをご用意のうえ、ご相談ください。
今どの段階にいて、次の更新までに何を積み上げられるのかを、一緒に整理いたします。
外国人雇用 企業サポート | 永住ビザ申請サポート | 帰化申請サポート | 料金案内を見る
はじめてご相談される方ははじめての方へもご覧ください。
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【法令・情報の根拠】
- e-Gov法令検索「道路交通法」(第65条 酒気帯び運転等の禁止・車両提供・酒類提供・同乗の禁止、第117条の2 酒酔い運転、第117条の2の2 酒気帯び運転の罰則)
- 警察庁「飲酒運転根絶」(酒酔い運転・酒気帯び運転の罰則と行政処分の点数、2026年7月21日施行の改正の内容)
- 警察庁「安全運転管理者の業務の拡充等」(2022年4月からの目視等による確認、2023年12月1日からのアルコール検知器による確認と1年間の記録保存)
- 法務省「危険運転致死傷罪(自動車運転死傷処罰法)の法改正Q&A」(2026年7月21日施行、呼気1リットル中0.5ミリグラム以上を一律に危険運転致死傷罪の対象とする改正後の法第2条第1号)
- e-Gov法令検索「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」(第2条 危険運転致死傷、第6条第1項 無免許運転による加重)
- e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(第22条の4 在留資格の取消し、第24条第4号リ 無期または1年を超える拘禁刑、第24条第4号の2 別表第一の在留資格者が自動車運転死傷処罰法第2条・第6条第1項の罪等により拘禁刑に処せられた場合)
- 出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年2月24日改訂)」(素行が善良であること、罰金刑・拘禁刑を受けていないこと)
- 出入国在留管理庁「永住許可制度の適正化Q&A」(2027年4月1日施行の永住許可の取消制度、対象となる法令違反の範囲)
※本記事は2026年8月時点の法令・公表情報に基づく一般的な解説です。罰金額の相場や審査の運用は事案により異なります。刑事事件の見通しそのものについては弁護士の領域となりますので、あわせてご相談ください。個別の在留資格の判断は、在留資格・職務内容・処分の内容によって結論が変わりますので、実際の対応にあたっては出入国在留管理庁の最新の案内をご確認いただくか、専門家へご相談ください。
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「有」と書くべきなのはどこまでか。申請書の処分歴欄の書き方を整理しました。
TAMAフロンティア行政書士事務所 代表
毛呂 敦(もろ あつし)
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入管業務を専門とする行政書士。警視庁で約20年間勤務し、うち約10年を国際捜査官として入管法実務に従事。現場で得た知見を活かし、東京・多摩地区(ご相談場所は立川駅)を拠点に、外国人のビザ申請と企業の外国人雇用をサポートしています。 |
